はっと視線を感じ、隣の部屋に目を走らせました。
ものすごい危険を感じます。
やはり大きいホイタラが、目を薄く横に引き伸ばして、人間ではない顔をして僕を眺めています。
「あんた。コロされるよ?」
聞くと、僕を3分程度、見詰めていたそうです。
その間の僕は、
目の前の切らなければならない野菜や、湯気の立つ鍋の火加減、
少しずつ増えていく洗い物を横目に、格闘していたのでした。
「誰が狙ってるか分からないからね。あんたの命」
そういって大きいホイタラは、不敵な笑みを投げ掛けます。
そして後日。
続きものの漫画に没頭していると、肩にちょんと、何か当たる気配がしました。
ん?と思い、刺激のあった肩を見ると、大きいホイタラの持つ長い棒がありました。
「だから。コロされるよ?」
というか、僕を狙ってるのは、大きいホイタラ??
聞けば、あまりにもすごい集中の仕方なので、
どこまでの集中力か試したくなるらしいのです。
で、試しても全然気付かないので、最後には妨害したくなるそうで。
そう言えば、居酒屋で飲んでいる時に、
テレビ中継で気になるボクシングの試合がありまして。
友人がその時の写真をバシャバシャと撮っておりました。
写真を撮りたくなるぐらい、みたいです。
自分ではよく分かりませんが。
今日の画像
犯人。
先日、週1単位でお借りしている工房(中の亭)にて、
10メートル後ろで誰かが掃除をしている音が聞こえまして。
「お?今日は少し早めに掃除だな?」とふと振り返ると、僕の左肩にカマキリが!
今まさに鎌を振り上げたばかりの状況。
顎と鎌は10センチもない距離です。
大きいホイタラが言うように、コロされるとこでした。